旅人算 出会う時刻と追い抜く時刻
更新日:
旅人算とは、出会いや追いつきを考える問題だ。
たとえば街道のA地点とB地点から、それぞれもう一方の地点に向かって進んだとき、何分後にどこで出会うかを問うのが「出会い算」と呼ばれるモノだ。
一方、同じ方向に進み、後からスタートした人が、先行する人に追いつく時刻を求めるのが「追いつき算」になる。
旅人算の要点は、二人の旅人の速さの和と差を考えることで、これは時計算でも同じ考え方になる。
旅人算 出会い算
旅人算 例題1
家から駅まで、800mの道のりがあります。
Aさんは、家から駅まで10分かけて歩き、電車に乗ろうとしたところ、財布を忘れていることに気がつきました。
家に電話すると、ちょうどお姉さんが駅の近くに用事があって、ついでに持ってきてくれると言います。
そこでAさんは財布を受け取るため、家の方向に歩いて戻ることにしました。
一方お姉さんは、自転車を使って駅の方向に向かいます。
このお姉さんの自転車の平均速度は、時速24kmだそうです。
【問1】
Aさんとお姉さんが同時に出発したとき、何分何秒後に出会いますか。
【問2】
二人が出会うのは、駅から何m戻った地点ですか。
答えは四捨五入して整数で答えてください。
旅人算の解き方
速さの問題で、Aさんの歩く速度がわからないので、まずこれを計算します。
Aさんは800mの道のりを10分で歩くので、
800m ÷ 10分 = 80m/分
となって、分速80mですね。
一方、お姉さんの自転車の速度は、時速で表されているので、これを分速に揃えます。
時速24km = 1時間に24,000m進む。
1時間は60分だから、
24,000÷60=400m/分
で、分速400mですね。
ここで、1分間でお姉さんは400m近づき、Aさんは80m近付くので、毎分480mずつ近付くことが分かります。
二人が出会うのは、800mの距離がゼロになった時ですから、
800 ÷ 480 = 1(2/3) 分。
2/3分は2/3×60秒=40秒になりますので、1分40秒後、と言うのが答えになりますね。
また出会う地点は、80m×1.666…=133.3… となるので、駅からおよそ133mの地点と言うことになります。
旅人算 追いつき算
旅人算 例題2
忘れ物を届ける場合、同じ方向に追いかけるケースもあります。
家から駅まで、1200mの道のりがあります。
Aさんは、家から駅まで、いつも15分かけて歩きます。
しかし今日は歩いている途中で、財布を忘れていることに気がつきました。
家に電話すると、ちょうどお姉さんが駅の近くに用事があって、自転車で追いかけてくれると言います。
お姉さんの自転車の速度は、分速400mとします。
【問】
お姉さんが家を出発するとき、Aさんがすでに10分歩いていたとすると、お姉さんが出発してから何分何秒後に出会いますか。
追いつき算 解き方
追いかける側の速度と、逃げる側の速度の差が、距離が縮まる速度になります。
この問題だと、お姉さんの自転車の速度が分速400mで、Aさんの歩く速度が分速80m(1200m÷15分)ですので、1分間に
400m - 80m = 320m
お姉さんが家を出たとき、二人の距離は、800m(80m×10分)になっているので、
800m ÷ 320m = 2.5 分
となり、お姉さんが追いつくのは、2分30秒後になります。