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A君の仕事効率は?
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仕事算は、中学受験で良く出題される分野だ。
というのも簡単なようでいて、様々なバリエーションを作ることが出来るのだ。
食塩水の混ぜ合わせ問題だと、かなりの難関校でないと難しすぎて出題できない。
しかし仕事算だと、多少複雑でも難易度はそんなに高くないから、出題しやすい。
天才的な頭脳は持たないが、コツコツと根気よく考えられる子供なら解けるタイプの問題が多い。
ということで次は、作業するメンバーの仕事率を考える問題を取り上げる。
仕事算 例題5
A君とB君が共同で、ある仕事をすると、12時間かかります。
この仕事をA君が一人でやると、20時間かかってしまいます。
では、この仕事をB君が一人でやると、何時間かかりますか。
この問題の場合、仕事の全体量をいくつに設定するかが問題だ。
ただ設問自体は簡単なので、とりあえず仕事の全体量を「1」として計算しても構わない。
A君とB君が共同で仕事をした場合、1時間で出来る仕事は、(1/12)になる。
一方、A君だけでやると(1/20)だから、B君の人時(にんじ)は、
(1/12) - (1/20) = (1/30)
と言う計算になる。
全体の仕事量が1だから、1÷ (1/30) = 30(時間) ってことだね。
仕事の全体量をいくつにすれば良いか
この問題で、12と20の最小公倍数の60を全体量としても良いか考えてみる。
全体量を60と設定すると、
- A君とB君の共同作業では、60÷12=5だから、1時間に「5」
- A君の人時は、60÷20=3だから、「3」
になる。
二人で1時間に5進むワケで、A君だけだと3進むワケだから、B君の仕事率は5-3=2ということになる。
仕事の全体量を60に設定したから、B君だけで60の仕事をするには、60÷2=30(時間)ということになる。
どうやら12と20の公倍数を全体量に設定しても、良いみたいだね。