待ち行列問題
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ニュートン算は、仕事算の変形で、ポンプ問題や牛の放牧問題、待ち行列問題などがある。
ポンプ問題は、ポンプで水を入れたり汲み出したりする問題。
牛の放牧問題は、牧草地に牛を放牧する問題。
最後の待ち行列問題は、お店や駅などで行列が出来ているときの問題になる。
ニュートン算は、一定割合で増えたり減ったりする量と、最初に既にあった量が分からないところが難しい。
解法としては、面積図やグラフを使った解法もあるが、ツルカメ算や旅人算でも解ける。
ニュートン算 待ち行列問題 例題
待ち行列問題 例題1
まずはシンプルな行列の問題。
ある人気アイドルの握手会で、会場入り口に400人のファンが行列を作っています。
その後も、1分ごとに20人のファンが列に並びます。
入り口の受付では、危険物を持っていないか、手荷物検査を行います。
入り口の受付を3つにすると、行列がなくなるまで40分かかりました。
では受付を5つにすると、行列は何分でなくなりますか。
考え方
最初のケースでは、行列がなくなるまで40分かかったわけですから、40分で手荷物チェックした人数は、
最初に並んでいた400人 + 後から来た800人(20人×40分) = 1200人。
と言うことになります。
1200人を3つの受付で40分かかって手荷物チェックしたわけですから、1つの受付で1分あたりチェックできる人数は、
1200人÷40÷3=10人/分
になります。
この結果から、受付を5つに増やすと、1分間に50人の手荷物検査が出来ることになります。
ただし1分ごとに20人が新たに行列に並びますので、行列が減るのは1分あたり50-20=30人になります。
最初に並んでいたのは400人ですから、400÷30=13(1/3) で、行列がなくなるのは、13分と20秒後ですね。
待ち行列問題 例題2
具体的な人数が与えられていない問題もあります。
ある人気アイドルの握手会で、開場前にたくさんのファンが集まっています。
その後も一定割合でファンがドンドン集まってきます。
握手会では、危険物を持っていないか、入り口の受付で手荷物チェックを行います。
ここで入り口の受付を3つにすると、行列がなくなるまで60分かかりました(ケースA)。
一方、受付を4つにすると、行列がなくなるまで30分かかりました(ケースB)。
では受付を5つにすると、行列は何分でなくなりますか。
考え方
受付で1分間に手荷物チェックできる人数を【1】と考えます。
ケースAでは、受付3つで60分ですから、行列がなくなるまで、のべ3×60=【180】だけ受け付けます。
ケースBでは、受付4つで30分ですから、のべ4×30=【120】だけ受け付けます。
この【180】-【120】=【60】の差が何かというと、後から来て並んだファンの数です。
つまり【60】÷(60分-30分)=【2】が、行列が増える1分あたりのファンの数ということですね。
そうすると、手荷物チェックを始める前に並んでいたのは、
【180】-【2】×60分=【60】
と言うことになります。
念のため、ケースBで計算してみると、
【120】-【2】×30分=【60】
ですから、OKですね。
では、受付を5つに増やすとどうなるでしょうか。
受付を5つにすると、1分あたり【5】だけ手荷物検査が進みます。
1分間に新たに並ぶファンは【2】ですから、5-2=【3】ずつ行列が減っていきます。
開場前に並んでいたファンの数は【60】ですから、
【60】÷【3】= 20分
が、行列がなくなる分数になります。