足し算もできない
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算数の初歩は、足し算だ。
足し算なんて簡単な計算だと思うが、実はそんなに甘くない。
まず小学4年生から、小数の足し算が入ってくる。
さらに5年生では、分数の足し算も入ってくる。
分数の足し算では、分母の異なる分数を通分して足すわけだが、これも5年生の最後の方に出てくる。
中学に入れば、負の数(マイナス)の足し算や文字式の足し算が加わる。
さらに3年生になると、ルート(無理数)の足し算も出てくる。
こういう風に、新しい足し算が加わってくるごとに、できる子供とできない子供に分かれてしまう。
出来ない子供は劣等感を抱いて、やる気を無くしてしまうし、困ってしまう。
特に中3のルートの計算は、女の子にはウケが悪いね。
で、足し算の最初の関門は「繰り上がり算」だ。
特に筆算の繰り上がり計算は、注意が必要だ。
というのも繰り上がった数を、どこに書くかが、あとで災いの元となったりする。
繰り上がりの数を、どこに書くと良い?
たとえば上のような筆算の例は、特に問題が無いように見える。
ところがこれが実は、後々問題になることもある。
実は掛け算の筆算でも、繰り上がりの数を同じ位置に書いて、計算間違えする子供が居るのだ。
この子供は、最初の計算の繰り上がり数の「1」を、足し算の筆算と同じ位置に書いてしまう。
そしてまず「1」と「7」を足して「8」にして、それと2を掛けて「16」にして、計算間違えを起こしている。
改善策
繰り上がりの数は、横棒の下に書くように指導する。
「足し算の時は上に書く、でも掛け算の時は、上に書いたらダメ」という指導は、一貫性がない。
そんなケースバイケースの教え方は、出来ない子供には通用しない。
足し算の時も、掛け算の時も、繰り上がりの数は、横棒の下に書くように指導すれば、一貫性が出る。
横棒の上は足し算だったり掛け算だったりするが、横棒の下は足し算と言う風に統一する。
これによって、上のような計算間違えは減るが、練習あるのみ。
6*2=12の繰り上がり数「1」を書いて、7*2=14に1を暗算で足して15にする。
この場合、14+1というところを暗算で計算しているので、そこで間違うこともある。
筆算は計算方法に過ぎないので、計算ミスを減らす工夫は、子供が自分で見つける方が良い。
ただ、上のような間違えやすいやり方をしている場合は、変えるように勧めた方が良い。