植木算のバリエーション

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植木算は、中学受験の算数では、比較的易しいタイプの問題だ。

 

というのも問題を図示して考えれば、答えに辿り着きやすいし、あまり複雑な問題も作りにくい。

 

計算も割り算までの四則演算だけで間に合う。

 

中学受験のテキストでも最初の方に乗っていて、小学四年生のカリキュラムに入れている学習塾も多い。

 

問題は、設問を「図示して考えられるかどうか」だけだ。

 

ところがこの「図示して考える」というのが、小学生には難しいんだよねえ。

 

図に描いてみよう!と指導しても、算数が苦手な子供は、図に描けない。


 

そのため、問題を図に描く練習をさせるのだが、絵や図ばかり描かせていると、親御さんには評判が悪い。

 

塾講師だって、限りある時間を無駄遣いしたくないのだが、出来ない子供にはやらせないといけないから、やらせていると言うだけなのに。

 

同じ事は、国語の漢字の読みの練習などでも言えるが、こういう基礎訓練が出来てないからこそ、先へ進めない子供が殆どだ。
算数の文章題も、基本問題なら解けるが、少しひねった問題になると、まったく手が出ない子供は、こういうタイプの子供だ。

 

ということで、植木算のバリエーション問題を紹介する。

植木算のバリエーション のりしろ問題

お誕生日会の飾り付けのために、様々な色紙を貼り合わせて、一本の長い帯テープを作ります。

 

色紙の大きさを10cm×20cm、のりしろの幅を2cmとして、10メートル分の帯テープを作るには、最低、何枚の色紙が必要でしょうか。

のりしろ問題 考え方

色紙の大きさが、10cm×20cm、のりしろの幅が2cm。

 

少ない枚数で10メートル分のテープを作るので、短い方の辺(10cm)にのりしろを作れば良いですね。

 

ということで、テープをノリでつなげていくわけですが、まず最初の一枚を置きます。

 

一枚置いたところで全体の長さは20cmですね。

 

ではここに2枚目をつなげた後の長さは、20cm+(20cm-2cm)=で38cm ですね。

 

この問題で重要なのは、色紙を1枚増やすと、いくら長くなるかという点です。

 

この問題では、のりしろに2cm使いますので、20cm-2cm=18cmということになります。

 

これが分かれば、あとは何枚必要になるかです。

 

必要なテープは10メートル分ですので、これをcmに換算して1,000cmです。

 

最初の1枚目は20cm幅なので、これをまず引きます。

1,000cm - 20 = 980cm

 

残りを18で割ると、

980 ÷ 18 =54 あまり 8

となり、54枚+1枚って事ですね。

 

これに最初の1枚を加えた56枚が、答えという事になります。


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