アールとヘクタール 面積の定義
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中学受験の算数では、単位換算も難関だ。
単位換算は、苦手にしている子供も多い。
小学校で単位のある数というと、長さ・面積・体積・速さ・濃さ・人口密度などを習う。
長さの単位は、ミリメートル(mm)、センチメートル(cm)、メートル(m)、キロメートル(km)の4段階。
そして面積は、平方ミリ、平方センチ、平方メートル、平方キロの4段階と、アール(a)とヘクタール(ha)。
学年で言うと、 4年生で面積が出てくるのだが、アールとかヘクタールまで学習する。
ただ、アールやヘクタールは、「補助単位」と呼ばれるものであり、中学や高校の数学では、滅多に出てこない。
出てくるのは地理とか歴史とか農学などの教科くらいだね。
というのもアールとかヘクタールというのは、土地の広さ表す単位だからだ。
アールとヘクタールの関係は?
それぞれの関係は、次のようになっている。
- 1アールは10メートル四方の正方形の面積と同等、つまり100平方メートル。
- 1ヘクタールは100メートル四方の正方形の面積と同等、つまり1万平方メートル。
- 1平方メートルの100倍、つまり100平方メートルが、1アール。
- 1アールの100倍の100アールが、1ヘクタール。
- 1ヘクタールの100倍の100ヘクタールが、1平方キロメートル。
こういう風に書いても、ピンとこないだろうから、図に表しておく。
アール、ヘクタール、平方メートルの関係図
1平方メートル、1アール、1ヘクタール、1平方キロメートルは、それぞれ100倍の関係になっていると覚えても良い。
アールとヘクタールは、農地の広さを表す単位
アールやヘクタールは、土地の広さを表す単位だが、特によく使われるのが農地の面積だ。
国際単位としてメートル法が出来たときに、10メートル四方の広さを1アールとして定めた。
1アールの広さとは、農作業をする際に、成人男性が一日で作業できる広さということらしい。
メートル法では、アールやヘクタールという単位は特に必要が無いので、「補助単位」と呼ぶ。
アールやヘクタールは、ホントに農地を扱う専用の単位なんだね。
日本の農業では、「畝(せ)」という単位があるが、これは1アールとほぼ同じくらいの広さになる。
反収(たんしゅう)とは
日本の農業では、「反(たん)」という単位もある。
反は「段」と表す場合もあるが、10畝のことで、メートル法で言えば約10アールになる。
1反当たりの収穫量を「反収(たんしゅう)」と呼ぶ。
これは豊臣秀吉が太閤検地を行ったときに、1石(こく)の米が収穫できる広さを基にして決めたらしい。
1石とは米150kgで、成人男性が1年間生きていける量になる。
米俵で表すと、2.5俵になる。
因みに現在の稲作では、栽培技術の発展によって、反収は400kgから500kgくらいだ。
10反が1町(ちょう)で、1町は1ヘクタールとほぼ同じくらいの広さになる。
アールやヘクタールは、農業で使われた単位なので、日本でもヨーロッパでも、似たような広さになるんだね。