学校任せ、塾任せ、は、ダメな親の見本
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塾難民(じゅくなんみん)とは、3~4ヶ月ごとに転塾させられる可哀想な子供のことだ。
成績が悪いと言って入塾し、成績が上がらないと言って、数ヶ月後には退塾する。
これをあちこちの塾で繰り返して、地域の塾から厄介者扱いされる。
駅前に、塾が10もあるような地域では、いくらでも転塾が可能だから、そういうことをやるんだろうけど、子供はもう本当に申し訳なさそうに辞めていく。
「ああ、また別の塾に行かされるのか」と、半ばあきらめた表情で去って行くのを見るのは辛い。
こういう子供の場合、勉強ができない大きな原因は、「基礎トレーニング不足」と、「学習障害」だろう。
百回練習が必要なことは、百回やらねばならないし、千回やらなければ理解できないことは、千回やらねばならない。
しかし勉強ができない子供の場合、最低限必要な回数の鍛錬が、まずこなせていない。
百回練習が必要なモノも、20回もやれば、もう「自分にはできない」とあきらめてしまうのだ。
学習障害があると、これがさらにひどくなる。
なので親や周囲の大人の手助けが必要になるのだが、ろくに勉強をしてこなかった親は、それができない。
「できるようになるまで、何十回も何百回も繰り返す」という、ただそれだけのことなのだが、それができないのだ。
そうして子供の教育の責任を、学校や塾に押しつけるため、学校や塾に怒鳴り込んだりするわけだ。
子供を見れば、親がサボっているのは丸わかり
勉強ができる子供と、できない子供を比べると、親の出来や努力のレベルが見えてしまう。
というのも勉強は、できるようになるまで、何十回も何百回も繰り返さねばならないから、とにかく時間と根気が必要なのだ。
それが分かっている親は、子供が自分で勉強できるようになるまでは、つきっきりで読み書きを教えているし、子供が小さい頃から何かにつけて勉強させている。
たとえば子供に本を読んでやって、言葉を覚えさせようとするし、街に連れ出していろんなモノを見せようとする。
動物園や植物園にも連れて行くし、絵本や図鑑などは山ほど買い与える。
小学生になったら、読み書きの練習や計算練習は毎日やらせるし、勉強して100点を取らなければ、欲しがっているオモチャも買い与えない。
そういう風に家庭できちんと教育されいる子供の場合は、たとえ学習障害の気(け)が多少あっても、読み書きや計算ができるようになる。
大きな発達障害が伴わない学習障害の場合、家庭での教育がきちんとしておれば、おそらくかなり良い大学まで進学することができるだろう。
逆に、学習障害がある場合、家庭での教育がしっかりしていないと、中学や高校で落ちこぼれることになる。
小学校4年生あたりから、抽象的な言葉が増えて行くし、英語の学習が始まると、途端にワケが分からなくなっていく。
分からないことが多くなると、ムシャクシャしたりイライラしたり、あるいは頭がボーッとして、何にも頭に入らなくなる。
そうして学校で教えられていることがどんどん素通りしだし、授業中に消しゴムを練ったりして、暇つぶしばかりうまくなる。
こういう子供の場合、小学校の低学年まで立ち戻って、一つ一つ勉強をやり直さなければ、できるようにはならない。