6年生からの転塾は、ありか、なしか
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小6になってから、中学受験を始める生徒さんもいる。
中学受験専門塾以外の塾にも、通常コースと中学受験コースがあるのだが、6年生から中学受験コースに変える生徒さんもけっこう居る。
この場合は、さほど大きな問題にはならない。
というのも塾内のコース変更だし、生徒の学力も、ある程度、把握されているからだ。
さらに5年生の段階で中学受験するかも知れない、と事前に告げておけば、それなりの準備も出来る。
塾側としては、読み書きや語彙力、計算力の問題集を買ってもらって、それを家でやってきてもらえば、それなりの下準備になる。
6年生の頭で、転塾する場合
一方、他塾の中学受験コースから、6年生の春休みに、転塾して来られる生徒さんも毎年いる。
こちらの場合は、既に受験勉強を始めてはいるのだが、色々問題を抱えていることが多い。
そもそも問題があるからこそ転塾を考えるわけで、受験生を受け入れる塾の側も、何かにつけて前の塾と比較されたりもするので大変だ。
転塾の原因が、学力不振であれば、家庭学習が足りないのか、それとも勉強の仕方が悪いのか。
あるいは、塾内での人間関係が問題で、転塾してきたのか。
それによって、塾側の対応も、いろいろ変えねばならないし。
6年生での転塾の問題点
中学受験のカリキュラムは、小学5年生の春前(小4の2月)からスタートして、そこから入試本番までの丸二年で終わる。
大手の中学受験専門塾の場合、6年生の夏休み前に、全ての試験範囲の単元の学習が終わる。
そのあとは総復習と、志望校別の指導に切り替わるという寸法だ。
ただカリキュラムは塾によって色々違うし、授業のやり方も、宿題の出しかたも、復習テストのタイミングもそれぞれ独特だ。
なので6年生の夏休み前に塾を変わると、重複する単元や漏れる単元ができてしまう。
中学受験の場合は、小学校では教われないことも教わらないといけないので、単元漏れは痛い。
そのためカリキュラムの途中で転塾するのは、大きなリスクがある。
なので、大手中学受験専門塾に通っているならば、単元学習が全て終わる夏休み前まで通って、そのあとは、個別指導の塾に通うという方が良いかも知れない。
もちろん現在の塾に見切りをつけて、さっさと転塾したいのであれば、転塾先を探すしかない。
中学受験指導の経験が十分ある講師が居る、要望を可能な限り聞いてくれる個別指導塾でも見つかればベストだが。