メタ認知 自分を客観視して位置づける

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読み書きや語彙力があるのに、国語の成績が悪い場合は、自分と他人の区別がついているかどうかを調べてみる必要があるかもしれない。

 

というのも国語のテストでは、自分の気持ちや意見を、とりあえず横に置いておかないといけないからだ。

 

国語のテストで問われているのは、あくまでも問題文中の登場人物についてや、文章を書いている著者の意見だ。

 

ところが、ある程度、文章を読める子供というのは、登場人物に感情移入して自分の気持ちを書いてしまったり、自分の意見や持っている価値観に沿った答えを書いてしまう。

 

しかし国語のテストというのは、解答者の気持ちや意見など尋ねていないから、それでは×になる可能性が高いのだ。

 

特に自分の意見や常識を信じて疑わない子供の場合、自分の意見や常識に添った答えしか選べないので、それで国語の成績が悪くなると言うことが起こる。

 

自分自身が正しいと思っているから、他人も自分と同じ考えを持つべきだとしか思えないのだ。

 

こういう子供には、世の中には自分とは違う気持ちや、考えを持つ人が色々いいるんだと言うことを教え、自分がどのタイプで、本文中に出てくる人がどのタイプなのかを見つけるというやり方を教えた方が良いだろう。

 

自分自身を客観しして位置づけることを特に「メタ認知」なんて言ったりするが、メタ認知ができて、他人をタイプ別できるようになると、偏差値は最低でも55以上になるはずだ。

 


本をたくさん読んでいる子供は、キャラクターで区別が付く

国語の偏差値を上げるには、自分自身を客観視して、多くの人間のウチの一人であると捉える「メタ認知」ができると良い。

 

ただしメタ認知ができなくても、他の方法で偏差値を上げることもできる。

 

それが「キャラクターのアナロジー(類推)」だ。

 

キャラクターのアナロジーというのは、物語やドラマのキャラクターで心情を捉えるという方法だ。

 

好きな物語やドラマがある場合、それに登場するキャラクターをタイプ分けしてみて、どのキャラクターの行動に近いかを考えてみる。

 

キャラクターのアナロジーがなぜ良いかというと、一つの物語の中には、同じ性格の人が出てこないから。

 

そして物語やドラマでは、登場人物の性格を強調して、そのキャラクターをハッキリさせるから。

 

なので現実世界の知り合いを見るよりも、架空のドラマを見る方が理解がしやすいはずだ。

 

小説などをたくさん読む子供には、このキャラクターのアナロジーが自然とできる。

 

だからこそ物語文を読んでも、好きな小説や物語のキャラクターのアナロジーで、問題文の登場人物の心情が、なんとなく分かってしまう。

 

何となく心情が分かるというというのでは心許ない話だが、社会経験がほとんど無い子供にとっては、物語やドラマに登場するキャラクターが、他人の生活を類型化する(パターンとして捉える)大きな手がかりになるわけだ。

 



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