国語の成績が、一番伸ばしにくい
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国語の成績を上げたい。
少なくともあと十点は欲しい。
そう思っても、簡単に点数を上げられないのが国語だ。
中学受験4教科のうち、どれが点数を上げやすいかというと、一番点数が上げやすいのは算数で、次は理科・社会、最後が国語になる。
算数は、計算さえできれば、あとは点数が取れる単元を増やしていけば良い。
単位換算、面積、体積、時間と道のり、食塩水の濃さ、規則性、仕事算、植木算、船の速さ、などなど、単元ごとに出題されるから、あとは点数を積み上げていけば良い。
理科・社会は、知識問題が多いが、様々な単元があるので、得意単元を作って、要点の暗記を徹底すれば、ある程度の点数は見込める。
しかし国語というのは昔から上達法がハッキリしない教科で、何をやれば国語の点数が良くなるのかがわからない。
もちろん、漢字や言葉の読み書き、語彙力は国語の基礎学力だから重要だ。
主語述語、接続詞などの文法事項も、文章の流れをつかむための重要な知識である。
そして物語文だと、登場人物の気持ちの理解が重要だし、論説文だと、著者の主張・イイタイコトが重要だ。
なのである程度の論理能力があれば、そこそこの点数が取れてもおかしくないのだが、人生経験の浅い小学校高学年の子供には、これがとてつもなく難しいことであるらしい。
なので「本をたくさん読め」とか「低学年の問題集からやりなおせ」とか、非常にぼんやりとしたアドバイスしかもらえないことが多い。
読めない言葉は覚えられない
国語の成績が悪い場合、模試の偏差値や実力テストの答案で、現在の学力の段階が大まかにわかる。
偏差値42以下の場合は恐らく、根本的に語彙力がなくて、漢字や言葉の読み書き問題も、ほとんどバツ印がついているだろう。
そして書き問題と読み問題を比べたとき、読み問題がことごとく間違っていたら、本文も殆ど読めていないと思った方が良い。
漢字というのは、たいていの場合、読む方が易しい。
たとえ書けない漢字でも、読むことはできることが多い。
それが読めないと言うことは、その言葉自体を知らない可能性が高いから、文章を読んでいても殆ど意味が分かっていないだろう。
こういう場合は、とにかくもう4年生5年生レベルの漢字から復習して、とにかく6年生レベルの読み書きを完璧にする。
漢字検定で言うと5級レベルの問題集が、スラスラできるようにする。
偏差値中位以下の学校の場合、それ以上のレベルの読み書きは要求されないから、とにかくここを完璧にする。
そして書くことよりも、読むことを優先して学習する。
書き取りはとりあえず後回しで良いから、漢字や熟語などの読みと意味を集中して学習させる。
というのも人間の脳は、言葉を音で認識するので、読めない言葉は覚えられないからだ。
読みを覚えさせるにはもう、一つ一つ口移しで教えるしかない。
読み問題をたくさん用意して、ボールペンなどで言葉を指して読ませ、読めなかったら印をつけて、読み方を教えれば良い。
国語は言葉が読めなければ始まらないから、とにかくまず、読み方を教えるところから始めないといけない。