登場人物の行動には意味がある

更新日:

物語文が苦手な子供というのは、問題文中に書かれている人の行動や仕草に意味があるということが根本的に分からない。

 

行動や仕草の表現は、物語文を読むための重要な手がかりで、そこから登場人物の心境を読み取るのだが、そこを簡単に見過ごす。

 

もちろん、実際の人間の行動や仕草に、一々意味があるというわけではない。

 

我々人間が日常生活でやっていることは、ほとんどがルーティンワークというやつで、毎日毎日、同じようなことを繰り返している。

 

同じようなことを繰り返しているから、目にとまらないし記憶にも残らない。

 

なのでいつもと違ったことをやっているときだけ、何をやってるんだろうと見るわけだ。

 

しかし問題文中に書かれている表現には、ちゃんとした意味がある。

 

というのも物語文の作者は、何度も何度も推敲して、言葉を選んでいるんだから。

 

物語の作者は、自分の伝えたいことを表現するために言葉や表現を選んで選んで選び抜いて、書いている

 

そういう文章が問題文として選ばれているわけで、文中の一つ一つの言葉に、作者の言いたいことや、感じて欲しいこと読者に伝える工夫があるわけだ。

 

たとえ登場人物の気持ちについて書かれていなくても、言動や行動、顔の表情や手足の動作・仕草などで、人物の心境や心情を表現しようとしている。

 

だからこそ物語文を注意深く読み、登場人物の行動や言動・表情や仕草に印を付けていけば、心境が読み取れるようになるわけだ。

 


心理状態を表す仕草・ボディランゲージ

登場人物の行動や言動、表情や仕草には、何らかの意味がある。

 

というのも物語の作者は、行動や言動、表情や仕草によって、登場人物の心境を表現しているからだ。

 

作者は原稿を何度も何度も書き直し推敲に推敲を重ねて文章を書いている。

 

つまり無駄な表現はないと思った方が良いわけで、心境を読み取る場合には、登場人物の表情や仕草に印をつけていった方が良い。

 

ただしこれが語彙力がないと、なかなか難しい作業である。

 

気持ちを表す言葉は知っていても、気持ちを表す行動や仕草の言葉は、意識して覚えていないことが多いからだ。

 

では具体的にどのような仕草が心理状態を表すのか。

 

思いつくままに挙げてみる。

 

心理状態を表す仕草・ボディランゲージの例
目が泳ぐ/目が笑っていない/目をそらす/目をチラチラ見る/目に力が無い/目を見開く鼻で笑う/鼻を膨らます/鼻にも掛けない口をとがらせる/口を隠す/口をへの字にする/唇をかむ頬が緩む/頬を膨らませる息をのむ/息が詰まる/手を腰に当てる/腕を組む/腕を広げる/拳を握る肩を落とす/肩で息をする/肩で風を切る蚊の泣くような声/声をひそめる/声を荒げる/声を震わせる/早口で話す/早口でまくし立てる
この他にもいろんな表現があるだろうが、こういう表現に印をつけて、登場人物の気持ちや気持ちの変化を読み取っていくわけだ。

 



Twitter
Facebook
LINE
はてな
ポケット