大手塾では、夏休み前に単元学習が終わる。
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中学受験専門塾では、夏休み前に全ての単元の指導を終える。
そのため、「習うことは全部習ったわけだから、もう辞めてもOKなんじゃないか?」という考えもあるだろう。
大手塾の夏期講習は、受験範囲の全てを総復習するという形になる。
復習のために20万弱のお金を払うわけだが、これはあまりにももったいない話だ。
復習したからと言って、子供の学力がそんなに上がるわけでもないし。
大手塾に通っていても、子供の成績が全然上がらないなら、ここで転塾を考えても良い。
というのも大手専門塾では、生徒の理解度合いを無視して、どんどん授業を進めるので、どうしても置いてきぼりになる子供が大量に出てしまうからだ。
そこで考えるのが、ダブルスクールと転塾だ。
ダブルスクールとは、もう一つ別の塾に通うことで、同時に二つも三つも塾に通わせる。
大手塾がメインの塾で、その補習のための塾、国語や算数だけ教える教科専門塾などにも通わせる。
こういうダブルスクールやトリプルスクールが出来るのは、お金持ちや目指す学校のレベルが非常に高い場合だけだ。
しかしそこまで裕福でなく、望みもさほど高くないのであれば、要望に応えてくれる個別指導塾を探しても良い。
大手塾からの転塾のメリット、デメリット
子供の成績が上がらない場合、塾が子供に合ってない可能性が高い。
特に一斉授業塾の場合、子供の努力だけではどうにもならないことも多く、家庭学習や別の指導が必要だったりする。
たとえば、子供の読み書き力が不十分だったとしても、大手塾ではなかなか対応できない。
「そういうことは、ご家庭でやってください」と言うことになる。
(そんなことくらい、家でやれや!)と思われている場合もある。
もしかすると、読みが出来ないために成績が悪すぎて、退塾を求められる子供もいるかも知れない。
塾講師の経験から言うと、地頭は良いのに、トレーニング不足で成績が悪い子供も多いのだ。
授業は言葉で行われるため、その言葉が理解できない子供は、どんどん遅れていく。
こういうタイプの子供に、総復習させても、おそらく無駄になることが多い。
必要なのは、徹底的な読み書きの練習だったり、計算練習や1行問題の特訓だったりする。
これはもう、マンツーマン的な指導が必要で、子供が一人で独力で出来る勉強ではない。
なので大手塾に通わせている子供の成績が悪い場合、単元学習が全部終わる夏前で、個別指導塾の門を叩いて転塾してもよい。
大手塾に未練があるなら、ダブルスクールで徹底的に基礎学力を固めるのも良いが。