中学受験を、小6の夏休みから始めるのは難しい
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中学受験を、小6の夏休みから始めたいという親御さんも居る。
一般塾で、色んな学年の生徒が同居するような塾でも、夏休み前の保護者面談の時に、「実は中学受験も考えている」とか言われたりすることもある。
親御さんは、経済的余裕もあるし、教育に関心もあるのだが、中学は公立で良いと思っていた。
しかし子供が6年生になってから、周囲で中学受験の話を耳にするようになった。
しかもどうも、学区内の公立中学が期待出来なさそう。
子供もどうも、地元の公立中学に進学するのは不安らしい。
ということで夏休み前とか、あるいは夏休みが始まってからも、「中学受験したいんですが…」と、学習塾に相談に来られる。
こういう場合、歓迎される塾と、歓迎されない塾がある。
というのも、小6夏休みから新たな受験生を受け入れるのは、リスクが大きいからだ。
学習塾経営は、受験生で成り立っている
中学受験専門塾でも、一般の塾でも、受験生は手厚く扱われる。
というのも受験を控えている生徒は、授業時間数も多いし、単価も高い。
塾経営というのは、言わば受験生の存在で成り立っているため、預かっている受験生の質と量が重要だ。
そのため「出来る受験生は、一人でも多く欲しい」が、「手がかかる受験生は欲しくない」というのが本音だ。
だから、大手中学受験専門塾に、小6の夏休みから入る場合は、「勉強の実力」を示さないと、入れてくれなかったりする。
つまり進学実績になりそうな子供であれば、喜んで入れてくれる。
たとえば首都圏模試とか、それぞれの大手塾がやっている公開模試で、偏差値50以上の、良い成績を取っていれば入れてくれる。
勉強が出来る子供というのは、ある程度の基礎知識を持っているし、家庭学習も出来ていると見なされて、「手がかからない子供」だと判断される。
入塾を断られる子供とは
一方、偏差値40前後の勉強が出来ない子供の場合は、編入を認めない。
というのも、小6の夏休みという大事な時期に、手がかかる子供や出来なさすぎる子供に、構っている暇などないからだ。
小6時点で勉強が出来ない子供は、家庭学習のクセが付いておらず、しかも文章も計算もまともに出来なかったりする。
そういう子供に対しては、読み書き計算を1から指導しないといけないので、非常に手がかかる。
しかもこういう手のかかる子供は、勉強するのが嫌だから、周囲の他の生徒にちょっかいを出したり、平気で授業を抜け出したりするから、さらに手がかかる。
なので、まともな塾であれば、入塾を断る。
あるいは系列に個別指導塾があれば、そちらを紹介することになる。