塾に通わせるベストタイミングとは?
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子供を塾に通わせたり、家庭教師をつけるタイミングは難しい。
私の塾講師の経験から言うと、中学受験を考えているなら、小学校4年のあたりから塾に通わせて、5年生の終わりに再検討するのが、一番良いやり方だと思う。
元気でしっかりした子供ならば、もう少し早めに通わせても良いが、塾としては手のかかる子供はお断りしたいから、小学4年生あたりくらいがありがたい。
では一年のうちの何月から塾に通わせるべきかというと、これはちょっと微妙だ。
一斉授業塾の場合は、年間カリキュラムというのがあって、カリキュラムの最初から通塾した方が良さそうだ。
たとえば中学受験を専門にしている学習塾では、2月が受験本番で、授業は1月で終了だ。
なので受験生の授業がなくなった2月から、次の学年の新しいカリキュラムが始まるようになっている。
ただしこれは塾側が、2月の売り上げを減らさないために、そうしているだけであって、あまり意味は無いかもしれない。
実際、2月のような寒い時期は、決断力が鈍るし、新しいことを始めようという気分にもならないので、無理にセールスしても大した効果は上がらないだろう。
一方、春休みや夏休みは、学校が休みで時間が取れるので、ゆっくりと入塾を検討してもらえるチャンスである。
春休みや夏休みは、学校からの成績表を見て、塾通いを検討する親御さんも多いはず。
学校の成績が悪ければ、塾に通わせる正当性ができるし、子供にも塾に通って勉強しろと言いやすいからね。
塾もそれを見越してか、春休みや夏休みは、復習や補習のようなカリキュラムにしていることが多い。
この時期には授業は進まないから、新しい生徒も受け入れやすくなっているのだ。
6年生になってからの入塾は、断られることもある。
学習塾も商売だから、何月でも入塾できることが多い。
ただしそれは受験本番まで、日にちが充分ある場合であって、小学校6年生だとか、中学校3年生の場合は、時期によっては断られることもある。
受験直前の9月頃に、転塾の相談に来られる親御さんもいるが、よほどのことが無い限り、受け入れないことが多い。
こういう親御さんは、子供を他塾で勉強させているが、もう少し成績を伸ばしたいということで、転塾なりダブルスクール(2塾通い)したいというわけだ。
しかし6年生の9月から塾を替えるというのは、かなりの冒険で、失敗しても責任は負えない。
9月からだと、中学受験の場合、あと20週間しか時間がないわけで、やれることは限られている。
読み書きや計算の基礎があやふやだったりすると、基礎からやり直さなければならないのだが、残り時間が致命的に足りないから成果は出ない。
基礎力は、そんなに急に身に付くものでもないので、基礎学力が無い子供を受け入れるのは、実は大迷惑だ。
だから受験直前の9月以降に、入塾を受け入れてくれる中学受験専門塾は、まずないだろうし、転塾は個別塾でも断られるだろう。
一方、志望校に合格するだけの力はついたので、授業料の安い塾に換えようとする親御さんもいる。
合格実績を売りにしている中学受験専門塾の場合、9月から志望校別の授業になるらしいのだが、塾の方から有名校の受験を押しつけてくるらしい。
親や子供の側は、自分の行きたい学校が決まっていて、ただそこに合格できればいいと思っているのに、塾の実績を上げるために協力しろという。
こういう押しつけに辟易した親御さんが、転塾の相談に来て入塾を希望されるわけだ。
しかし入塾を決めて、元の塾に退塾を申し出ると、手のひらを返すように向こうが折れて、元の鞘に収まることが殆どだが。