子供がフリーズするのは、やり方が分からないから
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国語の問題を解くとき、何をすればいいのか分からないで、フリーズして固まってしまう子供がいる。
子供がフリーズしてしまう時はたいてい、何をやって良いのか分からない場合だ。
何をやって良いのか分からないので、じっと動かず何かが起こるのを待っている。
子供は、やり方を調べる能力がないので、誰かに何をすれば良いのか、教えてもらえるのを、じっと待っているわけだ。
だからやり方さえ教えれば、あとは色々考えて動き出すことが多い。
たとえば、テレビ番組でアイドルに「食レポ」、つまり食べ物のレポートをさせる企画がよくあるが、見よう見まねでやらせても、「どうしよう、どうしよう」と言ってるだけでグダグダになる。
しかし「まず食材や料理をカメラに見せる」「食べる前に香りをかいでみる」「一口分を箸で持ち上げてカメラに見せる」「一口分を食べて、味の説明と感想を言う」などという手順とポイントを3つか4つくらい、実際にやって見せて説明すると、以前とは見違えるような食レポをし始める。
やることがハッキリすれば、あとはもうそれをやるだけだから、迷わないし、自分なりの工夫というのも始め出すわけだ。
なので物語文をどう解いて良いのか分からない子供には、問われている人物の動作や表情などを、片っ端から調べさせると良い。
たとえば「太朗はどなぜそういうことをしたのか?」という問いには、文中の太朗の行動に片っ端から線を引かせれば良い。
手間はかかるが、やることはハッキリしてるから、やる気がある子供なら、できるはずだ。
物語文の読解には、下ごしらえが必要
物語文を解くには、下準備が必要だが問題文が苦手な子供というのは、何をやって良いのかよく分からない。
なので、やるべき作業をハッキリさせ、手順を教えてから解くようにする。
問題文を読んで、何の工夫もせずに、ただ答えるだけなら今と変わらないので、成績を上げることは無理だろう。
これは小説や物語が好きで、問題文でもそこそこ点数が取れる子供でも同様だ。
まず問題文で問われるのは登場人物の心情だから、どういう登場人物がいて、どういう関係なのかを、図示してみると全体像がわかりやすい。
「人物相関図」みたいなモノを作り、事件によってどういう気持ちになったのかを、明らかにしてみる。
また問題で問われている人物について、行動や表情などの描写部分に線を引いて、何が起こったかイメージしやすくしてみる。
読書が好きな子供の場合、頭の中でこういう作業ができるので、印をつけるなんて面倒なことはいやがるかもしれない。
しかし一度に記憶出来る量には限界があるし、見直すときに、さっき何を考えていたのか分からなくなるから、とにかく問題文に印を付けさせてみる。
問題文中から心情を読みとるには、行動・言動・しぐさといった、ちょっとした表現が手がかりになるので、大事だと思った部分には○印や☆をつける。
こういう風に自分なりの印をつけてみれば、何となくボンヤリしていたことがハッキリしてくる。
見通しが良くなると、何にも答えが書けなかった子供も、答えを書くことができるようになっていく。
もちろんこれは、偏差値50前後をウロウロしていて、どうしても成績が上がらない子供の場合の話だが。
偏差値45未満の子供の場合は、とにかくまず語彙力をつけなければ、読解に進んでも、何にもできないし。